「時短勤務で転職って、やっぱり厳しいの？」
「子どもがいても正社員として働きたいけど、採用してもらえるかな」
「時短勤務OKって書いてあるけど、本当に雇ってもらえるの？」

時短勤務での転職を考えているあなた、こんな不安を抱えていませんか？

正直に言うと、時短勤務での転職は、フルタイムより難易度が高いのが現実です。

でも、決して不可能じゃない。実際に時短勤務で転職を成功させているママはたくさんいるんです。大切なのは、正しい知識と戦略を持つこと。

時短勤務での転職が厳しい3つの理由

まず最初に、なぜ時短勤務での転職が厳しいのか、その理由を見ていきましょう。

①フルタイムと同じ土俵で戦うことになる

転職活動では、フルタイムで働ける人と同じ土俵で戦わなければなりません。同じ経験・スキル・実績を持つ人が二人いて、唯一違うのが「フルタイムで働けるか、時短勤務しか無理か」だったら、企業はどちらを選ぶでしょうか？

答えは明白です。フルタイムで働けない ということは、企業からすれば大きなマイナス。それを補えるだけの経験やスキルが必要になるんです。

②求人がフルタイム前提で設計されている

ほとんどの求人は、フルタイムを前提に業務量や責任範囲が設計されています。中途採用は「即戦力」が求められるため、時短だと対象外にされやすいんです。

「時短勤務制度はあるけれど、実際に時短勤務の人に頼める業務はない」と言われてしまうことも。制度と実態にズレがある企業は、珍しくありません。

③入社1年未満は対象外の企業が多い

育児・介護休業法では、「入社から1年未満の労働者は時短勤務の対象外にできる」と定められています。

つまり、転職後すぐに時短勤務で働くのは、法律上は企業の義務ではないんです。大企業では特にこの制限が厳しく、入社後1年はフルタイム必須という企業も多いです。

それでも時短勤務で転職するメリット

厳しい現実はあるものの、時短勤務で転職するメリットもあります。

キャリアに空白を作らず続けられる

現職で時短のまま働くのが難しくなった時、辞めずに時短転職を選べば、職歴に空白を作らずにキャリアを継続できます。

時短勤務で得た経験は、将来のフルタイム復帰にも役立ちます。長期的なキャリア設計において、働き続けることには大きな価値があるんです。

より良い環境で働ける

今の職場で時短勤務への理解がなく、肩身の狭い思いをしているなら、時短勤務に理解のある企業への転職は、精神的な負担を大きく減らします。

「時短でずるい」と言われることもなく、正当に評価される環境で働けるようになります。

時短勤務で転職しやすい業界・職種5選

時短勤務での転職を成功させるには、業界・職種選びが重要です。

①事務職｜定時退社しやすい

一般事務、経理事務、人事事務など、事務職は時短勤務と相性が良いです。

業務が定型化されていて、時間で区切りやすいのが特徴。子育て中の女性が多い職場も多く、時短勤務への理解も得やすいです。

②IT・Web業界｜リモート勤務が多い

エンジニア、Webデザイナー、ライターなど、IT・Web業界はリモート勤務が当たり前の企業が多いです。

成果で評価される文化があり、勤務時間よりもアウトプットが重視されます。スタートアップやベンチャー企業は特に柔軟な働き方に寛容です。

③人材業界｜働き方改革を実践している

人材派遣、人材紹介など、人材業界は自ら働き方改革を実践している企業が多いです。

時短勤務やリモート勤務を積極的に導入し、社員の多様な働き方を支援しています。女性管理職も多く、キャリアアップも目指せます。

④介護・福祉業界｜時短勤務者が多い

介護施設の事務、介護事務など、介護・福祉業界は時短勤務者が多く、理解がある職場が多いです。

女性職員が多く、子育て中の社員も多数在籍。急な休みにも対応してもらいやすい環境です。

⑤金融業界｜営業時間が固定されている

銀行窓口、保険事務など、金融業界は営業時間が決まっているため、残業が少ないです。

子育て中の女性も多く、時短勤務制度が整備されています。福利厚生も充実している企業が多いです。

時短勤務の転職を成功させる5つのポイント

時短勤務での転職を成功させるには、戦略が必要です。

①即戦力になれることをアピールする

「時短でも即戦力として貢献できる」ことを、具体的にアピールしましょう。

これまでの経験やスキルを棚卸しし、「SNS担当としてInstagramのフォロワー数を半年で1,500人増加させた」「経理担当として月100件の請求書をミスなく処理した」など、数字で成果を示すのが効果的です。

②転職エージェントを活用する

時短勤務に特化した転職エージェントを使えば、非公開求人や企業の内部情報が得られます。

キャリアアドバイザーが面接対策や条件交渉もサポートしてくれるので、一人で転職活動するより成功率が上がります。ワーママの転職に特化したエージェントもあります。

③面接では柔軟な姿勢を見せる

「○時までしか働けません！」と強く主張するのはNG。「できれば時短勤務を希望していますが、柔軟に対応します」という姿勢を見せましょう。

繁忙期は少し残業できる、リモート勤務なら時間の融通が利く、など、柔軟性をアピールすることが大切です。

④企業の制度を事前に確認する

時短勤務制度があっても、実際に利用している人がいるか、管理職でも利用できるかを確認しましょう。

子育て中社員の比率、育休復帰率の高さ、時短勤務の取得実績などが、良い指標になります。面接で直接聞いてみるのも有効です。

⑤時短勤務の希望を伝えるタイミングを見極める

時短勤務の希望は、面接の段階で必ず伝えておく必要があります。

ただし、最初の面接で強く押し出すより、あなたのスキルや熱意を先にアピールし、後半で「実は時短勤務を希望していて…」と切り出す方がスムーズです。内定後の交渉という方法もあります。

時短勤務で働くなら、お金の知識も大切です

時短勤務で転職する際の注意点

時短勤務で転職する際、知っておきたい注意点があります。

給与が減ることを覚悟する

時短勤務になると、労働時間に応じて給与が減ります。

例えば月給25万円で8時間勤務→6時間勤務になった場合、25万円×6/8=18.75万円が月給になる計算です。賞与や昇進の機会にも影響が出ることがあります。家計への影響を事前に確認しておきましょう。

職場の理解度を確認する

時短勤務者への理解が得にくい職場では、「時短でずるい」と思われたり、時短なのに残業を求められたりするリスクがあります。

面接時に、実際に時短勤務をしている社員の話を聞かせてもらうなど、職場の雰囲気を確認しましょう。

評価制度を確認する

評価制度がフルタイム前提になっている会社では、成果を出しても昇進や昇給のチャンスを逃すリスクがあります。

勤務時間に左右されず、成果や貢献度で正当に評価される体制が整っているか、確認が必要です。管理職でも時短勤務利用者がいる企業は、良い指標になります。

時短勤務での転職。まとめ

時短勤務での転職は、確かに厳しい現実があります。

でも、正しい知識と戦略があれば、決して不可能ではありません。

実際に時短勤務で転職を成功させているママは、たくさんいます。

厳しい道のりだけど、きっと大丈夫。あなたなら乗り越えられます！