パートの社会保険加入条件は?2026年最新ルールを完全解説。

お金・制度

「パートでも社会保険に入らないといけないの?」

「どういう条件で加入になるの?」

「扶養内で働きたいのに、社会保険に入らされたらどうしよう…」

パートの社会保険加入条件、気になりますよね。

社会保険について考える主婦

実は、5つの条件をすべて満たすと社会保険への加入義務が発生します。

この条件を知らないと、思わぬタイミングで社会保険に加入することになり、手取りが減って困ることもあるんです。

この記事では、2026年最新のパート社会保険加入条件を徹底解説!

企業規模別のルールや、加入したくない場合の具体的な対処法までわかりやすくお伝えします。

パートの社会保険加入条件を分かりやすく解説

まずは、パートの社会保険加入条件の基本を押さえていきましょう。

複雑に見えますが、整理すればシンプルです。

5つの基本条件をすべて満たす必要がある

5つの条件

パートが社会保険に加入する条件は、次の5つすべてを満たすことです。

パート社会保険加入の5つの条件

1. 週の所定労働時間が20時間以上
2. 月額賃金が88000円以上(年収106万円以上)
3. 雇用期間が2ヶ月を超える見込み
4. 学生でないこと
5. 従業員51人以上の企業で働いている

この5つの条件をすべて満たした場合に限り、社会保険への加入義務が発生します。

逆に言えば、どれか1つでも満たしていなければ加入しなくて済むということです。

たとえば、週19時間勤務なら月収が10万円あっても加入義務はありません。

また、従業員50人以下の小規模企業で働いている場合も対象外です。

ふわママ
ふわママ

えっ?5つ全部満たさないと入らなくていいの?

しごにゃん
しごにゃん

そうにゃ!だから1つでも外れれば加入しなくて大丈夫にゃ!

正社員の4分の3ルールとは?

正社員との比較

実は、上記の5つの条件を満たさなくても、社会保険に加入しなければならないケースがあります。

それが「正社員の4分の3ルール」です。

正社員の所定労働時間や労働日数の4分の3以上働いている場合、年収や企業規模に関係なく社会保険に加入する義務が発生します。

たとえば、正社員が週40時間・月20日勤務の会社で働いている場合を考えてみましょう。

項目正社員パートの加入基準
週の労働時間40時間30時間以上(4分の3)
月の労働日数20日15日以上(4分の3)

この場合、週30時間以上または月15日以上働いていれば、月収や企業規模に関係なく社会保険に加入することになります。

つまり、月収が5万円でも、週30時間以上働いていれば社会保険に入らなければならないんです。

注意

4分の3ルールは企業規模や年収に関係なく適用されます。フルタイムに近い働き方をしている人は必ず加入対象です。

従業員数によって変わる適用範囲

企業規模別の適用

パートの社会保険加入条件は、働いている企業の従業員数によって変わります。

2024年10月から、従業員51人以上の企業で働くパートは、5つの条件を満たすと社会保険に加入する義務が発生しました。

一方、従業員50人以下の企業で働いている場合は、5つの条件を満たしていても加入義務はありません。

ただし、正社員の4分の3ルールに該当する場合は、企業規模に関係なく加入対象になります。

企業規模5つの条件該当4分の3ルール該当
従業員51人以上加入義務あり加入義務あり
従業員50人以下加入義務なし加入義務あり

あなたの職場の従業員数を一度確認してみることをおすすめします。

パート社会保険加入条件の企業規模別ルール

「うちの会社は何人くらいだろう?」

企業規模によって加入条件が変わるため、従業員数の数え方を正しく理解しておくことが大切です。

従業員51人以上の企業は必ず確認

従業員数の確認

2024年10月から、従業員51人以上の企業で働くパートは社会保険の加入対象になりました。

あなたの職場が従業員51人以上なら、5つの条件を満たすと必ず加入しなければなりません。

「従業員数がギリギリ50人か51人かわからない」という場合は、会社の人事部や総務部に確認してみましょう。

また、企業によっては「社会保険に加入しますか?」と意向を聞いてくれることもあります。

ただし、条件を満たしている場合は会社に加入させる義務があるため、基本的には断れません。

ふわママ
ふわママ

えっ!じゃあうちの会社が51人以上なら入らないとダメなの!?

しごにゃん
しごにゃん

5つの条件を満たしてればそうにゃ!でも満たさなければ大丈夫にゃ!

従業員50人以下の企業でも任意加入は可能

小規模企業の選択肢

従業員50人以下の企業は、原則として5つの条件による社会保険加入義務はありません。

ただし、労使合意があれば任意で加入できる制度もあります。

つまり、会社と従業員が話し合って「社会保険に加入しよう」と決めれば、従業員50人以下でも加入できるんです。

将来の年金を増やしたい、健康保険の保障を手厚くしたいという人は、会社に相談してみるのも一つの方法です。

ただし、任意加入の場合も保険料は給料から天引きされるため、手取りは減ります。

従業員50人以下の企業の場合

5つの条件を満たしていても加入義務はないが、労使合意があれば任意で加入できる。ただし、4分の3ルールに該当する場合は加入義務あり。

企業規模のカウント方法と注意点

従業員数の数え方

「従業員51人以上」と言っても、どうやって数えるのか気になりますよね。

実は、従業員数のカウント方法には細かいルールがあります。

従業員数のカウント方法

カウントする:正社員、契約社員、パート・アルバイト(週20時間以上)
カウントしない:役員、短時間労働者(週20時間未満)
直近12ヶ月のうち6ヶ月以上51人を超えていれば適用対象

たとえば、繁忙期だけ従業員が増えて51人を超える場合でも、年間の半分以上が51人以上なら適用対象になります。

また、パート・アルバイトでも週20時間以上働いている人は従業員数にカウントされます。

「うちの会社は50人くらいだから大丈夫」と思っていても、実際に数えてみると51人以上だったということもあるんです。

パート社会保険加入条件を満たすとどうなる?

「社会保険に加入することになったら、何が変わるの?」

具体的な変化を見ていきましょう。

手続きは会社が5日以内に行う義務がある

手続きのイメージ

社会保険の加入条件を満たすと、会社が手続きをする義務があります。

具体的には、条件を満たした事実が発生した日から5日以内に年金事務所へ届け出なければなりません。

あなたがやることは、会社から求められた書類(年金手帳やマイナンバーカードのコピーなど)を提出するだけです。

手続きが完了すると、健康保険証が発行されます。

これまで使っていた国民健康保険証や、配偶者の扶養の保険証は使えなくなるので注意しましょう。

加入手続きの流れ

1. 会社が条件を満たしたことを確認
2. 会社が年金事務所へ届出(5日以内)
3. 健康保険証が発行される
4. 保険料が給料から天引きされる

保険料は給料からいくら引かれる?

保険料の計算

社会保険に加入すると、保険料が給料から天引きされます。

具体的には、健康保険料と厚生年金保険料の2つが引かれます。

保険料の金額は月収によって変わりますが、目安は以下の通りです。

月収健康保険料厚生年金保険料合計
88000円約4400円約8000円約12400円
100000円約5000円約9100円約14100円
120000円約6000円約10900円約16900円

※金額は協会けんぽ・東京都の場合の概算です。自治体や健保組合によって異なります。

たとえば月収10万円の場合、保険料は約14000円引かれるため、手取りは約86000円になります。

「こんなに引かれるの!?」と驚くかもしれませんが、その分将来の年金が増え、手厚い保障が受けられるんです。

ふわママ
ふわママ

うわぁ…結構引かれちゃうのね…

しごにゃん
しごにゃん

でも将来の年金が増えるし、病気のときの保障も手厚くなるにゃ!

加入することで得られる5つの保障

社会保険の保障

社会保険に加入すると、5つの手厚い保障が受けられます。

社会保険加入で得られる5つの保障

1. 将来の年金が増える
厚生年金に加入することで、将来もらえる年金額が増えます。

2. 傷病手当金がもらえる
病気やケガで働けなくなったとき、給料の約3分の2が最長1年6ヶ月支給されます。

3. 出産手当金がもらえる
出産前後の休業期間中、給料の約3分の2が支給されます。

4. 障害年金が手厚くなる
万が一障害が残った場合、厚生年金の障害年金が上乗せされます。

5. 遺族年金が手厚くなる
万が一のとき、遺族がもらえる年金額が増えます。

特に、傷病手当金と出産手当金は国民健康保険にはない制度です。

病気で長期間働けなくなったとき、収入がゼロになるのを防げるのは大きな安心ですね。

パート社会保険加入条件を満たしたくない場合の対処法

「どうしても社会保険に入りたくない」という場合、どうすればいいのでしょうか?

3つの具体的な対処法を紹介します。

労働時間を週20時間未満に調整する方法

労働時間を調整する主婦

最も確実な方法は、週の労働時間を20時間未満に抑えることです。

週20時間未満であれば、月収や企業規模に関係なく社会保険に加入する義務はありません。

たとえば、週19時間勤務にすれば、月収が10万円あっても社会保険には入らなくて済みます。

ただし、正社員の4分の3ルールには注意が必要です。

週の労働時間が正社員の4分の3以上になると、20時間未満でも加入義務が発生する可能性があります。

週20時間未満で働く具体例

・週4日×1日4時間=週16時間
・週3日×1日6時間=週18時間
・週5日×1日3.5時間=週17.5時間

月収を88000円未満に抑える働き方

月収を調整

週20時間以上働きたいけど社会保険には入りたくない場合、月収を88000円未満に抑える方法もあります。

たとえば、時給1100円で働く場合、月80時間勤務(週約18時間)なら月収は88000円未満に収まります。

ただし、この方法は「週20時間未満」という条件も同時に満たす必要があります。

月収88000円未満でも週20時間以上働いていれば、社会保険に加入する義務が発生するからです。

つまり、週20時間未満かつ月88000円未満の両方を満たす必要があるということですね。

ふわママ
ふわママ

あっ!どっちか片方じゃダメなのね!

しごにゃん
しごにゃん

そうにゃ!5つの条件全部を外さないとダメにゃ!

扶養内と社会保険加入どちらが得?

どちらが得か比較

「扶養内で働くのと、社会保険に加入して働くのと、結局どっちが得なの?」

これは多くの主婦が悩むポイントですよね。

答えは、あなたの状況や価値観によって変わります

扶養内で働くメリット

・保険料の負担がない
・手取り収入が減らない
・配偶者の扶養に入れる
・働く時間を自由に調整できる

社会保険に加入するメリット

・将来の年金が増える
・傷病手当金や出産手当金がもらえる
・万が一のときの保障が手厚い
・たくさん働いて収入を増やせる

目先の手取りを優先するなら扶養内、将来の保障や収入アップを重視するなら社会保険加入がおすすめです。

どちらが正解ということはないので、家族と相談しながら決めてくださいね。

パート社会保険加入条件のまとめ

パートの社会保険加入条件は、5つすべてを満たすと加入義務が発生します。

まとめのイメージ

週20時間以上、月収88000円以上、雇用期間2ヶ月超、学生でない、従業員51人以上の企業、という5つの条件です。

ただし、正社員の4分の3以上働いている場合は、企業規模や年収に関係なく加入義務があります。

社会保険に入らない働き方

・週20時間未満の勤務
・月収88000円未満
・従業員50人以下の企業で働く
・正社員の4分の3未満の勤務時間

社会保険に加入すると、保険料が給料から天引きされるため手取りは減ります。

しかし、将来の年金が増え、傷病手当金や出産手当金などの手厚い保障が受けられるメリットもあります。

扶養内で働くか、社会保険に加入して働くかは、あなたの価値観や家族の状況によって変わります。

目先の手取りだけでなく、長期的な視点で考えることが大切です。

まずは、自分の働き方が5つの条件に当てはまるかどうか確認してみましょう。

会社の人事部や総務部に聞けば、正確な情報を教えてもらえますよ。

ふわママ
ふわママ

よし!まずは自分の働き方をチェックしてみるわ♪

しごにゃん
しごにゃん

その調子にゃ!わからないことがあったら会社に聞くのが一番にゃ!

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