「ダブルワークを始めたいけど、何に気をつければいいの?」
「税金や社会保険で損しないか心配…」
「扶養から外れないようにするには?」
パートの掛け持ちを検討している主婦の皆さんなら、始める前に知っておくべきことがたくさんあります。

実は、ダブルワークには事前に知っておくべき注意点が多く、何も知らずに始めると損をする可能性があるんです。
税金、社会保険、扶養、確定申告、労働時間管理など、注意すべきポイントは多岐にわたります。
この記事では、ダブルワークの注意点を完全網羅!
税金面、社会保険面、扶養面、労働時間管理、職場への報告まで、損しないために知っておくべき情報を主婦目線で分かりやすく解説します。
ダブルワークで最も注意すべき収入の壁
ダブルワークで最初に注意したいのが、収入の壁です。
これを知らないと、思わぬ形で損をすることになります。
103万円・130万円・150万円の壁を理解する

ダブルワークの収入は2つの職場を合算して判断されます。
主な収入の壁は3つ。
年収の壁 | 超えると何が起こる? |
---|---|
103万円の壁 | 自分に所得税がかかる、配偶者控除が減額 |
130万円の壁 | 配偶者の社会保険扶養から外れる |
150万円の壁 | 配偶者特別控除が減額開始 |
例えば、A社で年収70万円、B社で年収50万円なら、合計120万円。
103万円の壁は超えていますが、130万円の壁は超えていないので、所得税はかかるけど扶養は維持できます。
106万円の壁にも注意。職場ごとに判断

さらに注意が必要なのが、106万円の壁です。
これは130万円の壁と違い、職場ごとに判断されます。
社会保険加入の条件(すべて満たすと加入義務)
✓ 週の労働時間が20時間以上
✓ 月額賃金が88,000円以上
✓ 2カ月を超える雇用見込み
✓ 学生でない
✓ 従業員数が51人以上の企業
合計130万円以内でも、1つの職場でこれらの条件を満たすと社会保険に加入し、扶養から外れます。
安全策は、両方の職場を月88,000円未満、週20時間未満に抑えることです。

え?106万円の壁は職場ごとなの?ややこしいわね…

そうなんだにゃ。だから合計金額だけじゃなく、各職場の条件も確認することが大事にゃ!
ダブルワークの税金に関する注意点
次に、税金面での注意点を見ていきましょう。
ここを理解していないと、後で痛い目に遭うことも。
確定申告が必要になるケースを知る

ダブルワークで年収が103万円を超えた場合、確定申告が必要になります。
メインの職場で年末調整をしても、サブの職場分は自分で申告しなければなりません。
確定申告を忘れると、無申告加算税(15〜20%)や延滞税が課される可能性があるので要注意。
確定申告の期間は、翌年の2月16日〜3月15日です。
両方の源泉徴収票を持って、税務署またはe-Taxで手続きをしましょう。
年末調整はメインの職場のみで行う

年末調整はメインの職場(収入が多い方)でのみ行います。
両方の職場で年末調整をしてしまうと、控除が二重に適用されて、後で追徴課税されてしまいます。
サブの職場には「年末調整はしない」と伝え、確定申告で処理するようにしましょう。
住民税は年収100万円程度から課税

見落としがちなのが住民税です。
所得税は103万円まで非課税ですが、住民税は年収約100万円から課税されます(自治体によって若干異なる)。
住民税は前年の所得に対して課税されるので、働き始めた翌年6月から請求が来ます。
「去年働いていたのに、今年になって突然請求が来た」と驚かないよう、住民税分を貯金しておくと安心です。
ダブルワークの労働時間管理の注意点
意外と知られていないのが、労働時間の管理に関する注意点です。
これを知らないと、職場とトラブルになることも。
労働時間は合算される。法律上の注意点

労働基準法では、複数の会社で働いている場合、労働時間を合算して考えます。
つまり、A社で6時間、B社で4時間働いたら、その日の労働時間は合計10時間。
1日8時間、週40時間を超える部分は時間外労働になり、後から契約した会社が割増賃金を払う義務があります。
ただし、実際にはこのルールが守られていないことも多く、トラブルの原因になることも。
自分でも労働時間を記録して、働きすぎていないかチェックすることが大切です。
休息時間を確保しないと体調を崩す

ダブルワークで最も注意したいのが、休息時間の確保です。
2つの職場を掛け持ちすると、移動時間を含めて1日10時間以上拘束されることも。
家事や育児もあるのに、睡眠時間を削ると、慢性的な疲労やストレスが溜まってしまいます。
体調を崩して両方の職場に迷惑をかけるより、無理のないスケジュールを組むことが大切。
週1日は完全に休む日を作るなど、自分の体調管理を最優先にしましょう。

労働時間が合算されるなんて知らなかったわ…働きすぎに注意しなきゃね…

そうにゃ。体調を崩したら元も子もないから、無理のないスケジュールを組むことが大事にゃ!
ダブルワークで職場への報告に関する注意点
職場への報告について、どうすればいいか迷う人も多いはず。
ここでは、職場とのトラブルを避けるための注意点をお伝えします。
就業規則を必ず確認する

ダブルワークを始める前に、両方の職場の就業規則を確認しましょう。
会社によっては、副業・ダブルワークを禁止している場合があります。
特に、同業他社での掛け持ちは、情報漏洩のリスクがあるため禁止されていることが多いです。
就業規則に違反してダブルワークをすると、最悪の場合、解雇されるリスクもあるので要注意。
正直に報告した方がトラブルを避けられる

ダブルワークを隠していると、年末調整や住民税の通知で高確率でバレます。
後でバレたときに「なぜ報告しなかったのか」と信頼を失うより、最初から正直に報告した方が安心です。
報告する際は、「家計の事情で」「扶養内で働きたいので」と理由を添えると、理解してもらいやすいです。
スケジュールが被らないよう調整する

ダブルワークで最も注意したいのが、スケジュール管理です。
A社で急な残業が入ってB社に遅刻する、シフトが被ってどちらかを休まなければならない。
こうした事態が続くと、両方の職場から信頼を失ってしまいます。
シフトを決める際は、余裕を持った時間設定にして、急な変更にも対応できるようにしましょう。
ダブルワークの社会保険に関する注意点
社会保険については、特に複雑で注意が必要です。
間違えると大きな負担になることも。
両方で加入することもある

ダブルワークで、両方の職場が社会保険の加入条件を満たすと、両方で加入しなければなりません。
例えば、A社で月9.2万円(週22時間)、B社で月9万円(週20時間)なら、両方で社会保険に加入。
それぞれの給与から保険料が天引きされるので、月2〜3万円の負担になることも。
手取りが大幅に減ってしまうので、本当にこの働き方がベストなのか、よく考える必要があります。
健康保険証は1枚だけ

両方で社会保険に加入しても、保険証は1枚だけしか持てません。
どちらの保険証を使うか選ぶ必要があり、通常は収入が多い方の保険証をメインで使います。
もう一方は「資格情報のみ登録」という形になり、実際の保険証は発行されないことが多いです。
手続きが複雑なので、両方の会社の人事担当者に相談しながら進めましょう。
ダブルワークで扶養に関する注意点
扶養内で働きたい主婦にとって、最も注意すべきポイントです。
交通費も130万円に含まれる

見落としがちなのが、交通費の扱いです。
130万円の壁では、交通費も年収に含めて計算されます。
給与が年収125万円でも、交通費が年6万円あれば合計131万円で、扶養から外れてしまいます。
両方の職場の交通費を合わせて計算するので、交通費込みで130万円以内に収めるよう注意が必要です。
配偶者の家族手当も確認する

扶養から外れると、配偶者の会社から支給されている家族手当もなくなる可能性があります。
会社によっては月1〜2万円支給されているので、年間12〜24万円の減収に。
ダブルワークで年収140万円稼いでも、保険料負担と家族手当の減少で、手取りが減ることもあるんです。
配偶者の会社の家族手当の条件を事前に確認しておくことが大切です。

交通費も含まれるのね!計算が複雑だわ…ちゃんと確認しなきゃ!

そうにゃ!給与明細を毎月チェックして、交通費込みの累計を把握しておくといいにゃ!
よくある質問。ダブルワークの注意点
ここでは、ダブルワークの注意点についてよくある質問をまとめました。
Q1. ダブルワークを職場に隠してもバレない?

A. 高確率でバレます。
年末調整や住民税の通知でバレることが多いです。後でトラブルになるより、最初から正直に報告した方が安心です。
Q2. 確定申告をしないとどうなる?

A. 無申告加算税や延滞税が課される可能性があります。
年収103万円を超えたら、必ず確定申告をしましょう。期限内に申告しないとペナルティがあります。
Q3. 扶養から外れたら戻れない?

A. 収入を調整すれば再び扶養に入れます。
年収130万円未満に抑えれば、再び配偶者の扶養に入ることができます。ただし、手続きが必要です。
ダブルワークの注意点を押さえて賢く働こう。まとめ
ダブルワークの注意点について、詳しく解説してきました。
事前に注意点を知っておくことで、損を避け、安心して働けるようになります。

ダブルワークは、計画的に行えば収入を増やす良い方法です。
でも、税金、社会保険、扶養、労働時間管理など、注意すべき点は多岐にわたります。
特に、収入の壁と確定申告は必ず押さえておきたいポイント。
給与明細を毎月確認して、年収の累計を把握しながら働くことが大切です。
また、両方の職場に掛け持ちを報告し、スケジュール管理をしっかり行うことで、トラブルを避けられます。
これらの注意点を押さえて、賢く働いてくださいね!

よく分かったわ!注意点を押さえて、計画的にダブルワークを始めてみるわ♪

その調子にゃ!給与明細をチェックしながら、無理のない働き方をしてほしいにゃ!応援してるにゃ!