「2つのパート先で働いてるけど、どちらも週20時間未満。この場合って社会保険に入らなきゃいけないの?」
「扶養から外れたくないんだけど、ダブルワークの時間って合算されるの?」
ダブルワークをしている主婦の方なら、一度は不安に感じたことがある疑問ではないでしょうか。

結論から言うと、ダブルワークで両方の職場が週20時間未満なら、社会保険への加入義務はありません!
つまり、扶養のまま働き続けることができるんです。
この記事では、ダブルワークで週20時間未満の場合の社会保険の扱い、扶養内で働き続けるための条件、そして気をつけるべき年収の壁について徹底解説します。
「本当に社会保険に入らなくて大丈夫?」という不安を、すっきり解消していきましょう。
ダブルワークで両方20時間未満なら社会保険加入義務なし
まず最初に知っておきたいのが、ダブルワークの勤務時間は合算されないという大切なルールです。
A社で週15時間、B社で週18時間働いていても、それぞれの職場で判断されるため、社会保険に加入する義務は発生しないんです。
社会保険加入の基準は「それぞれの職場ごと」

社会保険の加入義務は、勤務先ごとに個別に判断されます。
つまり、複数の職場で働いていても、それぞれの職場での勤務時間を合計して計算することはないんですね。
例えば、こんなケースを考えてみましょう。
ダブルワークの具体例
・A社(スーパーのレジ):週15時間、月収6万円
・B社(事務パート):週18時間、月収7万円
→ どちらも週20時間未満なので、どちらの職場でも社会保険に加入する必要はありません。
合計すると週33時間になりますが、それぞれの職場で見れば20時間未満。
これが「職場ごとに判断される」という意味です。

えっ!合算されないの!?知らなかった!

そうだにゃ!それぞれの職場で個別に判断されるから、両方20時間未満なら大丈夫にゃ!
社会保険の加入条件を確認しよう

では、具体的にどんな条件を満たすと社会保険に加入する義務が発生するのでしょうか。
以下のすべての条件を満たした場合に、社会保険加入義務が生じます。
項目 | 条件 |
---|---|
週の所定労働時間 | 20時間以上 |
月収 | 8万8千円以上 |
雇用見込み期間 | 2か月以上 |
学生でないこと | 学生は対象外 |
従業員数 | 51人以上の企業 (2024年10月から適用) |
この5つの条件をすべて満たして初めて、社会保険への加入義務が発生するんです。
逆に言えば、1つでも条件を満たしていなければ、加入義務はないということですね。
週20時間未満を維持すれば社会保険には入らなくていい

ダブルワークで扶養内を維持したいなら、それぞれの職場で週20時間未満を守ることが最重要ポイントです。
A社で週19時間、B社で週19時間働いていたとしても、合計38時間にはなりますが、それぞれが20時間未満なので問題ありません。
ただし、週の勤務時間が変動する職場の場合は要注意。
シフト制で「今週は22時間、来週は18時間」と変動しても、所定労働時間(契約上の時間)が20時間以上かどうかで判断されます。

所定労働時間って何?実際に働いた時間とは違うの?

所定労働時間は「雇用契約で決められた時間」のことにゃ!残業は含まないにゃ!
扶養内で働き続けるための条件とは
社会保険に入らないことと、扶養内で働くことは密接に関係しています。
ここでは、扶養を維持するために押さえておくべき条件を詳しく見ていきましょう。
扶養に入り続けるための5つの条件

夫の扶養に入ったまま働き続けるには、次の条件をすべて満たす必要があります。
扶養内で働くための条件
1. 週の所定労働時間が20時間未満であること
2. 年収が130万円未満であること(健康保険の扶養)
3. 学生でないこと
4. 雇用の継続見込みが2か月以上であること
5. 勤務先の従業員数が50人以下、または51人以上でも条件を満たさないこと
特に重要なのが、「週20時間未満」と「年収130万円未満」の2つです。
どちらか一方でも超えてしまうと、扶養から外れる可能性があるので注意が必要ですね。
年収130万円の壁を意識しよう

ダブルワークで両方20時間未満にしていても、年収の合計が130万円を超えると扶養から外れます。
これを「130万円の壁」と呼びます。
例えば、A社で年収70万円、B社で年収65万円なら、合計135万円。
週20時間未満を守っていても、年収の合計で130万円を超えたら健康保険の扶養から外れてしまうんです。
扶養から外れると、自分で国民健康保険に加入するか、どちらかの職場で社会保険に入る必要が出てきます。

えっ!時間だけじゃなくて年収も見られるの!?

そうにゃ。週20時間未満でも、年収130万円を超えたら扶養から外れるから注意が必要にゃ!
税金の扶養は103万円・106万円の壁もある

社会保険の扶養とは別に、税金の扶養も気にする必要があります。
いわゆる「103万円の壁」「106万円の壁」と呼ばれるものですね。
年収の壁 | 影響すること |
---|---|
103万円 | 所得税がかかる 配偶者控除を満額受けられる上限 |
106万円 | 一定条件下で社会保険加入義務 (従業員51人以上の企業など) |
130万円 | 健康保険の扶養から外れる |
150万円 | 配偶者特別控除が減り始める |
ダブルワークをしている方は、両方の収入を合算した金額でこれらの壁を判断されます。
「A社は103万円以内だから大丈夫」と思っていても、B社の収入と合算すると超えていた…なんてこともあるので要注意です。
ダブルワークで社会保険に入らないための注意点
週20時間未満を維持していれば基本的に社会保険には入らなくて済みますが、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
シフト変動や繁忙期の残業に要注意

パートやアルバイトでよくあるのが、シフトの変動です。
「先週は15時間だったけど、今週は22時間働いた」という場合でも、雇用契約書に書かれている所定労働時間が20時間未満なら問題ありません。
ただし、継続的に20時間以上働くことが常態化すると、会社から「実質的に20時間以上働いている」と判断され、社会保険加入を求められることもあります。

うぅ…繁忙期だけ時間増えちゃうのよね…どうしよう…

一時的なら大丈夫にゃ。でも2〜3か月続くなら会社に相談したほうがいいにゃ!
雇用契約書の内容を必ず確認する

ダブルワークを始めるときは、両方の職場の雇用契約書をしっかり確認しましょう。
特に確認すべきポイントは以下の通りです。
雇用契約書で確認すべきこと
・所定労働時間(週何時間働くか)
・月収の見込み(時給×労働時間)
・雇用期間(2か月以上か)
・会社の従業員数(51人以上か)
・副業・ダブルワークの可否
意外と見落としがちなのが、「ダブルワークを許可しているかどうか」です。
会社によっては副業禁止のところもあるので、必ず事前に確認しておきましょうね。
将来のことも考えて働き方を選ぼう

社会保険に入らないことは、今の手取りを増やすという点ではメリットがあります。
しかし、将来のことを考えると必ずしも得とは限りません。
今は「扶養内で手取りを増やしたい」と思っていても、将来的には社会保険に加入したほうが安心なケースもあります。
長期的な視点で、自分や家族にとってベストな働き方を選びましょう。

今だけじゃなくて、将来のことも考えなきゃいけないのね…

そうにゃ。今の状況と将来のこと、両方を考えて決めるのが大事にゃ!
もしダブルワークで20時間を超えたらどうなる?
「うっかり20時間を超えてしまった!」というケースも考えられます。
その場合にどうなるのか、知っておきましょう。
片方の職場で20時間以上になった場合

A社で週15時間、B社で週22時間になった場合、B社で社会保険に加入する義務が発生します。
この場合、B社で健康保険と厚生年金に加入し、月々の保険料を負担することになります。
A社では引き続き20時間未満なので、A社での社会保険加入義務はありません。
両方の職場で20時間以上になった場合

万が一、A社でもB社でも週20時間以上働くことになった場合はどうなるでしょうか。
この場合は、どちらか一方の職場で社会保険に加入します。
通常は、収入が多い方の職場で加入するケースが多いですね。
ただし、両方で条件を満たしている場合は会社と相談して決めることになります。

うわーん!両方で20時間超えたらどうしよう!

落ち着いて!その場合は収入が多い方で加入するのが一般的にゃ。会社に相談してみてにゃ!
扶養から外れた後の手続きも知っておこう

もし社会保険に加入して扶養から外れた場合、以下の手続きが必要になります。
扶養から外れた時の手続き
1. 夫の会社に扶養から外れる手続きを依頼
2. 自分が働く職場で社会保険加入手続き
3. 健康保険証の切り替え
4. 必要に応じて年金手帳の提出
手続きは会社の人事部や総務部がサポートしてくれることがほとんどです。
不安な場合は早めに相談しておくと安心ですね。
ダブルワークを始める前に確認すべきこと
これからダブルワークを始めようと考えている方に、事前に確認しておくべきポイントをまとめます。
夫の会社の扶養条件を確認しよう

実は、健康保険組合によって扶養の条件が微妙に異なることがあります。
一般的には年収130万円未満が基準ですが、組合によっては「月収108,334円未満」など、より細かい基準を設けているところもあるんです。
ダブルワークを始める前に、夫の会社の健康保険組合に確認しておくと安心です。
働く時間と収入のバランスを考えよう

ダブルワークで大切なのは、働く時間と収入のバランスです。
扶養内で働くことにこだわりすぎて、無理なシフト調整をしていませんか?
「本当は週25時間働きたいけど、扶養を外れたくないから無理に20時間未満にしている」という場合、思い切って扶養を外れて働いたほうが、長期的には得をすることもあります。
「扶養内で働く」ことが必ずしも正解ではありません。
自分や家族の状況に合わせて、ベストな働き方を選びましょう。

なんだか安心したわ!これからも無理せず頑張れそう♪

その調子にゃ!無理せず自分らしく働くのが一番にゃ!応援してるにゃ!