「月収10万円のパートって、社会保険に入ったら手取りいくらになるの?」
「10万円稼いでも、実際に使えるお金ってどれくらい?」
「社会保険料、想像以上に引かれるって本当…?」
月収10万円前後で働くパート主婦にとって、実際の手取り額は最大の関心事ですよね。

結論から言うと、月収10万円のパートで社会保険に加入すると、約1万4,000円~1万5,000円が給料から天引きされます。
つまり、手取りは約8万5,000円になってしまうんです。
「えっ、そんなに引かれちゃうの!?」と驚きませんか?
この記事では、月収10万円のパートで社会保険料がいくら引かれるのか、詳しくシミュレーション。
健康保険・厚生年金・雇用保険・介護保険の内訳から、実際の手取り額、さらには「本当に損なのか得なのか」まで徹底解説します。扶養内で働くべきか、社会保険に入るべきか、その答えがここにあります!
月収10万円のパートで社会保険料はいくら引かれる?
さっそく本題に入りましょう。
月収10万円のパートで社会保険に加入すると、具体的にいくら引かれるのかを見ていきます。
月収10万円パートの社会保険料内訳

月収10万円の場合、標準報酬月額は98,000円に設定されます。
この金額をもとに、各種保険料が計算されるんです。
保険の種類 | 40歳未満 | 40歳以上 |
---|---|---|
健康保険料 | 約4,856円 | 約4,856円 |
厚生年金保険料 | 約8,967円 | 約8,967円 |
雇用保険料 | 約300円 | 約300円 |
介護保険料 | - | 約882円 |
合計 | 約14,123円 | 約15,005円 |
40歳未満なら約1万4,123円、40歳以上なら約1万5,005円が毎月天引きされます。
実際に使えるお金は、約8万5,000円になってしまうんですね。

えぇっ!?1万5,000円も引かれるの!?思ってたよりずっと多い!

確かに大きな金額だにゃ。でも、この内訳をちゃんと理解すれば、決して損じゃないことが分かるにゃ!
各保険料の詳しい内訳を解説

それぞれの保険料について、もう少し詳しく見ていきましょう。
健康保険料:約4,856円
病気やケガをしたときの医療費をカバーする保険。病院での自己負担が3割になったり、高額療養費制度が使えたりします。また、傷病手当金や出産手当金の対象にもなるんです。
厚生年金保険料:約8,967円
将来受け取る年金を増やすための保険。国民年金だけなら月約6万5,000円ですが、厚生年金に加入すれば月10万円以上になることも。これが社会保険加入の最大のメリットです。
雇用保険料:約300円
失業したときに失業手当がもらえる保険。パートでも週20時間以上働いていれば、雇用保険に加入できます。再就職手当などの給付金も対象です。
介護保険料:約882円(40歳以上のみ)
40歳以上になると加入が義務付けられる保険。将来、介護が必要になったときに介護サービスを受けられます。40歳未満の方は、この保険料はかかりません。
このように、それぞれの保険料にはちゃんと意味があるんです。
所得税・住民税も引かれる?

社会保険料以外にも、所得税と住民税が引かれます。
月収10万円(年収120万円)の場合、所得税は月約1,000円程度、住民税は月約2,000円程度です。
ただし、社会保険料を払うことで課税所得が減るため、年間で約2万5,000円ほどの減税効果があります。
月収10万円パートの年間手取りシミュレーション
月々の手取りは分かりましたが、年間で考えるとどうなるでしょうか?
年間ベースでシミュレーションしてみましょう。
年収120万円の手取り額を計算

月収10万円で12か月働くと、年収は120万円になります。
ここから、社会保険料と税金を引いた手取り額を見ていきましょう。
項目 | 金額(年間) |
---|---|
年収 | 120万円 |
健康保険料 | 約5万8,272円 |
厚生年金保険料 | 約10万7,604円 |
雇用保険料 | 約3,600円 |
介護保険料(40歳以上) | 約1万584円 |
所得税 | 約1万2,000円 |
住民税 | 約2万4,000円 |
控除合計 | 約19万6,000円~20万6,000円 |
手取り額 | 約99万4,000円~100万4,000円 |
年収120万円でも、実際の手取りは約100万円程度になります。
約20万円が社会保険料と税金で引かれる計算です。

120万円稼いでも、実際は100万円しか使えないのね…

落ち着いて聞くにゃ。引かれた約20万円は、将来のあなたを守る保険料なんだにゃ!
扶養内(年収103万円)と比較してみる

では、扶養内で働く場合(年収103万円)と比較してみましょう。
働き方 | 年収 | 社会保険料 | 手取り |
---|---|---|---|
扶養内 | 103万円 | 0円 | 約103万円 |
社会保険加入 | 120万円 | 約18万円 | 約100万円 |
差額 | +17万円 | +18万円 | −3万円 |
年収が17万円増えても、手取りは逆に3万円減るという逆転現象が起こります。
これが「106万円の壁」と呼ばれる問題なんです。
じゃあ月収10万円は損なの?

「じゃあ、月収10万円で働くのは損ってこと?」
実は、そう単純な話ではありません。
短期的には手取りが減りますが、長期的に見ると大きなメリットがあるんです。
次の章で詳しく解説しますね。
月収10万円パートで社会保険に入るメリット
手取りが減るのは痛いですが、社会保険には見えないメリットがたくさんあります。
将来のことも考えて、しっかり理解しておきましょう。
将来の年金額が大幅に増える

社会保険加入の最大のメリットは、将来の年金が増えることです。
国民年金だけだと月約6万5,000円ですが、厚生年金に加入すれば月10万円以上になることも。
厚生年金加入の効果(試算)
月収10万円で10年間厚生年金に加入した場合、将来もらえる年金は年間約10万円増えます。65歳から85歳まで20年間受給すると、合計約200万円の年金が上乗せされる計算です。
10年間で払う厚生年金保険料は約108万円ですが、受け取る年金は約200万円。
長生きすればするほど、払った以上に戻ってくるんです。
病気やケガのときの保障が手厚い

健康保険に加入すると、傷病手当金や出産手当金がもらえます。
国民健康保険にはこれらの制度がないため、大きな差になります。
会社が保険料の半分を負担してくれる

実は、あなたが払っている社会保険料と同じ金額を会社も負担しています。
つまり、月収10万円のパートなら、あなたが約1万4,000円払っているのと同時に、会社も約1万4,000円払ってくれているんです。
実質的には、約2万8,000円分の保険に加入していることになります。

なるほど!会社も同じ金額を払ってくれてるのね。それなら少し納得できるわ♪

そうなんだにゃ!会社負担分も含めると、かなりお得な制度なんだにゃ!
月収10万円パートで社会保険に入るデメリット
もちろん、デメリットもあります。
メリットだけでなく、デメリットもしっかり理解しておきましょう。
月々の手取りが1万5,000円減る

最大のデメリットは、やはり手取りが減ることです。
月収10万円でも、実際に使えるお金は約8万5,000円。
毎月1万5,000円近く引かれるのは、家計にとって痛手ですよね。
特に、子どもの教育費や住宅ローンがある家庭では、この1万5,000円が大きく響きます。
配偶者の扶養から外れる

社会保険に加入すると、配偶者の扶養から外れます。
特に、夫の会社の家族手当がなくなると、世帯全体で見れば年間10万円~20万円の損失になることも。
この点は、夫婦でよく相談する必要があります。
年収130万円未満だと中途半端になる

月収10万円(年収120万円)は、実は中途半端な位置なんです。
扶養内(年収103万円)より手取りが少なくなるため、「働き損」と呼ばれることも。

うぅ…じゃあ、月収10万円って損なの?どうすればいいの?

落ち着いて!次の章で、どんな人が月収10万円で働くべきか解説するにゃ!
月収10万円パートで社会保険に入るべき人は?
「結局、月収10万円で働くのはアリ?ナシ?」
その答えは、あなたの状況次第です。
月収10万円で働くのがおすすめな人

以下に当てはまる人は、月収10万円で社会保険に入って働くのがおすすめです。
月収10万円で働くべき人
・将来の年金を増やしたい人
・長期的に働き続ける予定がある人
・夫の会社に家族手当がない、または少額の人
・病気やケガのリスクに備えたい人
・今後年収を増やす予定がある人
特に、将来のことを考えるなら、社会保険に加入する価値は十分にあります。
長い目で見れば、払った保険料以上のリターンが期待できますよ。
扶養内で働くべき人

一方、以下に当てはまる人は、扶養内(年収103万円以下)で働く方がおすすめです。
扶養内で働くべき人
・今すぐ手取りを増やしたい人
・夫の会社の家族手当が充実している人
・短期間だけ働く予定の人
・子育てや介護で時間に制約がある人
・夫の扶養控除を維持したい人
扶養内なら、手取りが減らず、夫の扶養控除も受けられます。
短期的には、こちらの方が有利です。
いっそ年収150万円を目指すのもアリ

「中途半端な年収120万円は嫌!」という方は、いっそ年収150万円を目指すのも一つの手です。
年収150万円(月収12万5,000円)なら、社会保険料を引いても手取りが扶養内を上回ります。
月収を少し増やすだけで、手取りが大きく変わるんですね。
月収10万円パートの社会保険料を抑える方法
「どうしても社会保険料を抑えたい!」という方のために、合法的な方法をご紹介します。
月収を8万8,000円未満に調整する

月収を8万8,000円未満に抑えれば、社会保険に加入しなくて済みます。
ただし、その分収入も減るので、よく考えて決めましょう。
年収に換算すると約105万6,000円以下です。
週の労働時間を20時間未満にする

週20時間未満なら、社会保険の加入義務はありません。
月収10万円でも、週19時間以下に抑えれば、社会保険料はかからないんです。
ただし、週20時間未満に抑えると、雇用保険にも加入できないので注意が必要です。
従業員50人以下の会社で働く

2025年現在、社会保険の加入義務があるのは従業員51人以上の企業です。
従業員50人以下の小規模な会社で働けば、月収10万円でも社会保険に加入しなくて済む場合があります。

なるほど!工夫次第で社会保険料を抑えられるのね♪

でも、将来のことも考えて、本当に抑えるべきかよく考えるにゃ!
よくある質問。月収10万円パートの社会保険料
月収10万円のパートで働く方からよく寄せられる質問をまとめました。
Q1. 月収10万円だと雇用保険料もかかる?

はい、雇用保険料もかかります。
月収10万円の場合、雇用保険料は約300円です。
雇用保険に加入していれば、失業したときに失業手当がもらえますよ。
Q2. ボーナスからも社会保険料は引かれる?

はい、ボーナスからも引かれます。
ボーナスの場合、健康保険料と厚生年金保険料が引かれます。
ただし、雇用保険料も引かれますが、介護保険料はかかりません。
Q3. 扶養から外れたら夫の税金はどうなる?

あなたが扶養から外れると、夫は配偶者控除(38万円)が受けられなくなります。
その結果、夫の所得税・住民税が年間で約5万円~8万円ほど増えます。
ただし、あなたの年収が150万円以下なら、配偶者特別控除が受けられるので、完全にゼロになるわけではありません。
社会保険いくら引かれる?10万円パートの手取りを把握しよう
月収10万円のパートで社会保険料がいくら引かれるか、しっかり理解できましたか?
約1万4,000円~1万5,000円が天引きされ、手取りは約8万5,000円になります。

「こんなに引かれるの!?」と驚いたかもしれませんが、将来の年金や病気・ケガの保障を考えると、決して損ではありません。
大切なのは、目先の手取りだけで判断しないこと。
将来の年金、病気やケガの保障、会社負担分まで含めて考えれば、社会保険に加入する価値は十分にあります。
ただし、家族手当の有無や今後の働き方によっては、扶養内で働く方が有利なケースも。
夫婦でよく話し合って、あなたに合った働き方を見つけてくださいね。
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月収10万円で社会保険に入るべきかどうか、よく分かったわ!

その調子にゃ!自分の状況に合わせて、賢く働いてほしいにゃ!