従業員50人以下の会社のパート必見!社会保険の加入条件は?

お金・制度

「うちの会社、従業員50人以下なんだけど社会保険に入らないとダメ?」

「小さい会社で働いてるから関係ないよね?」

「2026年から変わるって聞いたけど、本当?」

従業員50人以下の中小企業で働くパート主婦にとって、社会保険の加入条件は気になるところですよね。

社会保険について悩む主婦

実は、現在は4分の3ルールのみ適用ですが、2026年からルールが変わる予定なんです。

今のうちに正しい知識を身につけておかないと、突然「社会保険に入ってください」と言われて慌てることになるかもしれません。

この記事では、従業員50人以下の企業におけるパート社会保険加入条件を徹底解説!

現在のルールから2026年の変更予定、今から準備すべきことまで詳しくお伝えします。

パート社会保険加入条件50人以下の企業は現在どうなっている?

まずは、現在のルールを正確に理解しておきましょう。

従業員50人以下の企業には、特別なルールが適用されています。

正社員の4分の3以上なら加入義務がある

4分の3ルール

従業員50人以下の企業で働くパートでも、正社員の4分の3以上の労働時間・日数で働いている場合は社会保険に加入する義務があります。

これは企業規模に関係なく適用される基本ルールです。

たとえば、正社員が週40時間・月20日勤務の会社なら、パートでも週30時間以上または月15日以上働いていれば社会保険に加入しなければなりません。

項目正社員パートの加入基準
週の労働時間40時間30時間以上(4分の3)
月の労働日数20日15日以上(4分の3)

この4分の3ルールは、年収や企業規模に関係なく適用されるため、注意が必要です。

ふわママ
ふわママ

えっ?小さい会社でも4分の3以上働いてたら入らないとダメなの?

しごにゃん
しごにゃん

そうにゃ!4分の3ルールは企業規模に関係ないにゃ!

4分の3未満なら原則加入義務はない

短時間勤務の主婦

逆に、正社員の4分の3未満の勤務時間・日数であれば、原則として社会保険に加入する義務はありません

これが、従業員50人以下の企業で働くパートの大きなメリットです。

従業員51人以上の企業では、週20時間以上・月収88000円以上という「5つの条件」で加入義務が発生しますが、50人以下の企業にはこのルールが適用されません。

従業員50人以下の企業で働くパートの加入条件

・正社員の4分の3以上の勤務時間・日数 → 加入義務あり
・正社員の4分の3未満の勤務時間・日数 → 加入義務なし

つまり、週20時間勤務で月収10万円あっても、正社員の4分の3未満であれば社会保険に入らなくて済むということです。

扶養内で働きたい主婦にとって、小規模企業は働きやすい環境と言えますね。

任意適用事業所として加入させることも可能

任意加入の選択肢

従業員50人以下の企業でも、任意適用事業所として登録すれば、パートを社会保険に加入させることができます。

これは、会社と従業員が話し合って「社会保険に入りましょう」と決めた場合に使える制度です。

任意適用事業所になるには、以下の手続きが必要です。

任意適用事業所になる手続き

1. 従業員の半数以上の同意を得る
2. 「任意適用申請書」を年金事務所に提出
3. 厚生労働大臣の認可を受ける
4. 社会保険の加入手続きを行う

任意適用事業所になると、パート従業員も週20時間以上・月収88000円以上などの条件を満たせば社会保険に加入できるようになります。

将来の年金を増やしたい、保障を手厚くしたいという従業員にとってはメリットがあります。

パート社会保険加入条件50人以下が2026年から変わる

「今は大丈夫でも、将来はどうなるの?」

実は、2026年から大きな変更が予定されています。

2024年10月までの段階的拡大の流れ

段階的拡大の流れ

社会保険の適用拡大は、段階的に進められてきました。

時期対象企業の規模状況
2016年10月従業員501人以上短時間労働者も対象に
2022年10月従業員101人以上対象拡大
2024年10月従業員51人以上対象拡大
2026年10月(予定)従業員50人以下対象拡大予定

2016年から段階的に対象が広がり、2024年10月には従業員51人以上の企業まで拡大されました。

そして次は、2026年10月から従業員50人以下の企業も対象になる予定です。

つまり、どんなに小さな企業で働いていても、条件を満たせば社会保険に加入しなければならなくなるんです。

ふわママ
ふわママ

えぇっ!2027年から小さい会社も対象になるの!?

しごにゃん
しごにゃん

予定だけどそうにゃ!だから今から準備が必要にゃ!

2026年10月から50人以下も対象になる予定

2027年の変更予定

2026年10月からは、企業規模要件が完全撤廃される予定です。

つまり、従業員が何人であろうと、以下の条件を満たすパートは社会保険に加入する義務が発生します。

2026年以降の加入条件(予定)

・週の所定労働時間が20時間以上
・月額賃金が88000円以上(年収106万円以上)
・雇用期間が2ヶ月を超える見込み
・学生でないこと
企業規模は問わない

これまで「従業員50人以下だから大丈夫」と思っていた人も、2026年からは週20時間以上・月収88000円以上で働いていれば社会保険に加入することになるんです。

ただし、正式な施行日や詳細な条件はまだ確定していないため、今後の政府発表を注視する必要があります。

注意

2026年10月の制度変更は予定であり、まだ正式決定ではありません。最新情報は厚生労働省の公式サイトで確認しましょう。

賃金要件撤廃でさらに範囲が広がる可能性

将来の見通し

さらに、将来的には賃金要件そのものが撤廃される可能性もあります。

2025年6月に成立した年金制度改正法では、「月収88000円以上」という賃金要件をなくし、週20時間以上働けば収入に関係なく社会保険に加入という方向性が示されました。

これが実現すると、月収5万円でも週20時間以上働いていれば社会保険に入らなければならなくなります。

具体的な実施時期は未定ですが、2026年以降に段階的に進められる見込みです。

扶養内で働きたい主婦にとっては、働き方を大きく見直す必要が出てくるかもしれませんね。

パート社会保険加入条件50人以下の企業が今から準備すべきこと

2027年の変更に備えて、今からできることを整理しておきましょう。

企業側・パート側それぞれの視点で考えていきます。

従業員の労働時間を正確に把握する

労働時間の管理

まず、現在の労働時間を正確に把握することが重要です。

「なんとなく週20時間くらい」ではなく、契約書や勤務実態を確認して、正確な時間数を把握しましょう。

企業側は、パート従業員全員の労働時間を一覧にして、誰が加入対象になりそうかをチェックしておく必要があります。

パート側も、自分の労働時間が週何時間なのか、月収がいくらなのかを正確に把握しておきましょう。

今すぐチェックすべきこと

・週の所定労働時間は何時間か
・月収はいくらか(交通費除く)
・雇用契約期間は何ヶ月か
・2027年の変更で対象になりそうか

社会保険加入のシミュレーションを行う

シミュレーション

社会保険に加入すると、保険料がいくらになるのかシミュレーションしてみましょう。

たとえば、月収10万円の場合、健康保険料と厚生年金保険料を合わせて約14000円が給料から天引きされます。

手取りは約86000円になり、14000円減ってしまいます。

この保険料負担を受け入れられるかどうか、家計への影響を事前に検討しておくことが大切です。

企業側も、保険料の半額負担が経営に与える影響を試算しておく必要があります。

保険料シミュレーション例

月収88000円:保険料約12400円
月収100000円:保険料約14100円
月収120000円:保険料約16900円

パート従業員への説明と同意を得る

説明と同意

2026年の変更について、早めにパート従業員に説明しておくことも重要です。

「来年から突然、社会保険に入ってください」と言われたら、誰でも困りますよね。

今のうちから「2026年から制度が変わる予定です」「あなたは対象になりそうです」と伝えておくことで、従業員も心の準備ができます。

また、社会保険に加入することのメリット(将来の年金が増える、傷病手当金がもらえるなど)もしっかり説明しましょう。

「手取りが減る」というデメリットだけでなく、「保障が手厚くなる」というメリットも理解してもらうことが大切です。

ふわママ
ふわママ

突然言われるより、今から準備できた方が安心ね…

しごにゃん
しごにゃん

そうにゃ!早めに知っておけば、働き方も調整できるにゃ

パート社会保険加入条件50人以下でも加入するメリット

「社会保険に入るって、デメリットばかりじゃないの?」

いいえ、メリットもたくさんあるんです。

企業側のメリットは人材確保と定着率向上

人材確保

企業側にとって、社会保険に加入できる職場は採用競争力が高まります

「社会保険完備」と求人に書けるだけで、応募者が増える可能性があります。

また、将来の年金や保障が充実することで、従業員の満足度が上がり、定着率が向上します。

人手不足の時代、優秀なパート従業員に長く働いてもらえることは企業にとって大きなメリットです。

企業側のメリット

・求人の魅力が上がり応募者が増える
・従業員の満足度が向上する
・定着率が高まり採用コストが削減できる
・企業イメージが良くなる

パート側のメリットは将来の年金と手厚い保障

将来の安心

パート側にとっても、社会保険に加入することで将来の年金が増えます

国民年金だけの場合、将来もらえる年金は月約66000円ですが、厚生年金に加入すれば上乗せされるため、老後の生活がずっと楽になります。

また、病気やケガで働けなくなったときの傷病手当金、出産前後の出産手当金など、手厚い保障も受けられます。

パート側のメリット

・将来もらえる年金が増える
・傷病手当金がもらえる(給料の約3分の2を最長1年6ヶ月)
・出産手当金がもらえる
・障害年金・遺族年金が手厚くなる
・老後の生活に安心が持てる

目先の手取りは減りますが、長い目で見れば社会保険に加入した方が得になることも多いんです。

任意適用事業所になる方法と手続き

手続きの方法

「2027年を待たずに、今すぐ社会保険に入りたい」という場合、任意適用事業所になる方法があります。

手続きの流れは以下の通りです。

任意適用事業所になる手続き

1. 従業員の半数以上の同意を得る
まず、社会保険に加入することについて従業員の過半数の同意を得ます。

2. 任意適用申請書を提出
管轄の年金事務所に「任意適用申請書」と同意書を提出します。

3. 厚生労働大臣の認可
審査を経て、認可されれば任意適用事業所になります。

4. 社会保険の加入手続き
条件を満たすパート従業員の加入手続きを行います。

任意適用事業所になれば、週20時間以上・月収88000円以上などの条件を満たすパートも社会保険に加入できます。

詳しくは、管轄の年金事務所に相談してみましょう。

パート社会保険加入条件50人以下企業のまとめ

従業員50人以下の企業で働くパートの社会保険加入条件は、現在は正社員の4分の3以上のみです。

まとめのイメージ

4分の3未満の勤務時間・日数であれば、週20時間以上・月収88000円以上で働いていても加入義務はありません。

しかし、2026年10月から企業規模要件が撤廃される予定です。

どんなに小さな企業で働いていても、週20時間以上・月収88000円以上などの条件を満たせば社会保険に加入する義務が発生します。

今すぐやるべきこと

・自分の労働時間と月収を正確に把握する
・2027年の変更で対象になるか確認する
・保険料のシミュレーションを行う
・働き方を見直すか検討する

社会保険に加入すると、保険料が給料から天引きされて手取りは減ります。

しかし、将来の年金が増え、傷病手当金や出産手当金などの手厚い保障が受けられるメリットもあります。

目先の手取りだけでなく、長期的な視点で考えることが大切です。

また、企業側も2026年に向けて早めの準備が必要です。

パート従業員への説明、保険料負担の試算、労働時間の管理など、今からできることを進めていきましょう。

わからないことがあれば、管轄の年金事務所や社会保険労務士に相談することをおすすめします。

ふわママ
ふわママ

よし!2026年に向けて、今から準備しておくわ♪

しごにゃん
しごにゃん

その調子にゃ!早めの準備が何より大事にゃ!

タイトルとURLをコピーしました