「パートを掛け持ちしてるんだけど、社会保険ってどうなるの?」
「片方だけで入れるのかな?それとも両方?」
「扶養内で働きたいのに、社会保険に入ったら意味ないよね…」
掛け持ちで働く主婦の方なら、一度は悩んだことがあるのではないでしょうか。

実は、掛け持ちの場合、片方だけで社会保険に加入することは可能です!
ただし、それには「条件」があります。
この記事では、掛け持ち勤務での社会保険加入の仕組みを徹底解説!
片方だけ加入する条件、両方加入が必要なケース、保険料の計算方法まで、主婦目線でわかりやすくお伝えします。
掛け持ちで社会保険は片方だけ加入できる?基本ルール
まず結論からお伝えすると、片方だけ加入条件を満たしていれば、その職場だけで社会保険に加入します。
もう一方の職場は加入する必要がありません。
社会保険加入の基本条件とは

社会保険(健康保険・厚生年金)に加入する条件は、2024年10月以降、以下のように変更されました。
社会保険加入の5つの条件(2024年10月~)
・週の労働時間が20時間以上
・月収が88,000円以上(年収106万円以上)
・2ヶ月を超える雇用見込みがある
・学生でないこと
・勤務先の従業員が51人以上
この5つの条件をすべて満たすと、社会保険への加入が義務となります。
従業員数が50人以下の小規模な職場なら、週20時間以上働いていても社会保険に加入しなくてOKです。

え?従業員51人以上ってどうやって数えるの?

会社全体の人数じゃなくて、厚生年金の被保険者数で判断するにゃ!面接や契約時に確認するといいにゃ!
掛け持ちで片方だけ加入する3つのパターン

掛け持ちで「片方だけ」社会保険に加入するケースは、主に3つあります。
パターン | A職場 | B職場 | 結果 |
---|---|---|---|
① | 加入条件を満たす | 加入条件を満たさない | A職場だけで加入 |
② | 従業員51人以上 | 従業員50人以下 | A職場だけで加入 |
③ | 週20時間以上 | 週20時間未満 | A職場だけで加入 |
このように、どちらか一方だけが加入条件を満たしている場合は、その職場だけで社会保険に加入すればOKです。
もう一方の職場では、国民健康保険や国民年金に加入する必要もありません。
掛け持ちで両方とも社会保険加入が必要なケース
一方で、両方の職場が加入条件を満たしている場合は、両方で加入が必要になります。
これを「二以上事業所勤務」と呼び、特別な手続きが必要です。
両方加入になる具体例

たとえば、以下のような働き方をしている場合です。
この場合、どちらか一方だけを選ぶことはできません。
法律で「加入条件を満たす職場はすべて加入」と決まっているためです。
「二以上事業所勤務届」の手続き

両方の職場で社会保険に加入する場合、「二以上事業所勤務届」という書類を年金事務所に提出する必要があります。
この届出によって、両方の給与を合算した金額をもとに保険料が計算される仕組みです。
二以上事業所勤務届の提出手順
1. 両方の職場から「資格取得届」が提出される
2. 本人または職場が「二以上事業所勤務届」を年金事務所に提出
3. 年金事務所が保険料を按分(割合計算)
4. 各職場に按分された保険料が通知される
5. 給与から天引きされる
手続きは少し複雑ですが、基本的には会社の担当者が進めてくれることが多いです。
不安な場合は、両方の職場に「掛け持ちで社会保険に入る予定です」と早めに伝えておきましょう。

うわぁ…面倒くさそう…

そう思うなら、最初から片方だけが加入条件を満たすように働き方を調整するのが賢い選択にゃ!
掛け持ちで片方だけ社会保険に入る場合の保険料計算
片方だけで社会保険に加入する場合、保険料はその職場の給与だけをもとに計算されます。
もう一方の給与は計算に含まれません。
片方加入の保険料シミュレーション

具体例で見てみましょう。
保険料は月収10万円だけで計算され、B職場の5万円は関係ありません。
手取りは、A職場で約85,850円、B職場で5万円となり、合計で約135,850円です。
両方加入の場合との比較

もし両方の職場で社会保険に加入した場合、保険料はどうなるのでしょうか。
項目 | 片方加入 | 両方加入 |
---|---|---|
計算対象 | 10万円のみ | 15万円(合算) |
健康保険料 | 約5,000円 | 約7,500円 |
厚生年金保険料 | 約9,150円 | 約13,725円 |
合計 | 約14,150円 | 約21,225円 |
このように、両方加入すると保険料が大幅に増えます。
扶養内で働きたい主婦にとっては、片方だけ加入するように調整するのが得策と言えるでしょう。
掛け持ちで片方だけ社会保険に入るメリット・デメリット
片方だけで社会保険に加入することには、メリットとデメリットの両方があります。
片方加入のメリット

特に大きなメリットは、保険料を低く抑えられること。
両方で加入すると、合算した給与で保険料が計算されるため、かなり高額になってしまいます。
また、扶養内で働きたい主婦にとっては、片方だけの収入が106万円を超えないように調整すれば、もう一方で少し稼いでも扶養から外れずに済む可能性があります。
片方加入のデメリット

社会保険料が少ないということは、将来受け取れる厚生年金も少なくなるということ。
また、万が一病気で働けなくなったときの傷病手当金も、加入している職場の給与額をもとに計算されます。
長期的な視点で考えると、両方加入したほうが保障は手厚くなります。

えぇっ!じゃあどっちがいいの?

今の手取りを優先するか、将来の保障を優先するか、ライフスタイルに合わせて選ぶにゃ!
掛け持ちで扶養内に収めたい場合の働き方
「扶養内で働きたいけど、掛け持ちでもっと稼ぎたい」という主婦は多いですよね。
扶養を外れないためには、社会保険の加入条件を満たさないように働くことが重要です。
扶養内で掛け持ちする3つのポイント

扶養内で掛け持ちする方法
1. どちらの職場も週20時間未満にする
2. 片方は従業員50人以下の職場を選ぶ
3. 合計年収を130万円未満に抑える(税制上の扶養は103万円)
たとえば、A職場で週18時間・月8万円、B職場で週15時間・月6万円という働き方なら、どちらも社会保険の加入条件を満たしません。
合計で月14万円(年収168万円)稼げますが、社会保険には加入しなくてOKです。
おすすめの掛け持ちパターン

扶養内で効率よく稼ぎたいなら、以下のような組み合わせがおすすめです。
職場 | 労働時間 | 月収 | 従業員数 | 社保加入 |
---|---|---|---|---|
A職場 | 週19時間 | 8.5万円 | 100人 | × |
B職場 | 週10時間 | 4.5万円 | 30人 | × |
合計 | 週29時間 | 13万円(年収156万円) | – | どちらも加入なし |
この働き方なら、年収130万円は超えますが、どちらも社会保険の加入条件を満たさないため、扶養に入ったまま稼げます。
ただし、健康保険組合によっては「将来的に130万円を超える見込み」があると判断されると扶養から外されることもあるので、念のため確認しておきましょう。
掛け持ちの社会保険でよくある質問
掛け持ちの社会保険について、主婦の皆さんからよく寄せられる質問をまとめました。
Q1. 片方が正社員、もう一方がパートの場合は?

Q2. 自分で選べる?加入する職場

Q3. バレずに掛け持ちできる?


うぅ…掛け持ちって思ったより大変なのね…

最初にルールを知っておけば、あとは働き方を調整するだけだから大丈夫にゃ!
掛け持ちで社会保険は片方だけ?賢い働き方のまとめ
掛け持ちで社会保険に「片方だけ」加入できるかどうかは、それぞれの職場が加入条件を満たしているかどうかで決まります。

今の手取りを優先するか、将来の保障を優先するか。
あなたのライフスタイルに合わせて、賢く働き方を選びましょう。
不安なことがあれば、職場の担当者や年金事務所に相談するのもおすすめです。
正しい知識を持って、無理なく働ける環境を整えていきましょう!

なんだかスッキリしたわ!ちゃんと調整すれば大丈夫そうね♪

その調子にゃ!自分に合った働き方で、無理なく稼いでいこうにゃ!