「子育てしながら正社員で働きたいけど、本当にできるの？」
「どんな仕事なら子育てと両立できる？」
「正社員はハードルが高そうで不安」

子育て中に正社員として働くことを考えている主婦のあなた、こんな不安を抱えていませんか？

実は、子育て中の女性でも、正社員として活躍している人はたくさんいます。正しい仕事選びと働き方を知れば、子育てと正社員の両立は決して不可能ではありません。

2022年のデータでは、子どもがいる母親のうち正社員として働いている人は30.4%。3人に1人が正社員として働いているんです。

子育てしながら正社員で働ける？現実を知ろう

まず最初に、子育て中の女性の就業状況を確認しましょう。

子育て中の正社員は増えている

厚生労働省のデータによると、子どもがいる母親のうち「仕事あり」の割合は75.7%。そのうち「正社員」は30.4%、「非正規」は36.4%でした。注目すべきは、正社員の割合が年々増加していること。2021年の29.6%から、2022年には30.4%へと0.8ポイント増加しています。子育てしながら正社員として働くことは、もはや特別なことではなくなってきているんです。

正社員とパート、どっちが多い？

再就職に関する調査では、子育てを機に退職した後の再就職で「パート」を選んだ人は57.9%と最も多く、「正社員」は23.9%でした。やはり子育てとの両立を考えると、パートを選ぶ人が多いのが現実です。でも、正社員として働いている人も確実にいるということ。つまり、工夫次第で正社員として働くことは可能なんです。

正社員とパート、収入の違いは？

正社員とパートの最大の違いは収入です。パートの平均月収は8〜12万円程度ですが、正社員なら20〜30万円は見込めます。年収で考えると、パートは100〜150万円、正社員は240〜360万円。生涯年収で考えれば、その差はさらに大きくなります。経済的な安定を考えるなら、正社員という選択肢は魅力的です。

子育てしながら働きやすい正社員の仕事7選

では、子育てと両立しやすい正社員の仕事にはどんなものがあるのでしょうか？

①一般事務

定時で帰りやすい、残業が少ない、土日休みが基本。子育てしながら正社員で働くなら、一般事務は最有力候補です。データ入力、書類作成、電話対応など、ルーティンワークが中心なので、急なトラブルも少なく予定が立てやすいのが特徴。パソコンの基本操作ができれば未経験でもチャレンジできます。中小企業なら、子育てに理解のある会社も多く、時短勤務から始められることも。

②コールセンター

コールセンターは正社員登用が多く、時短勤務も選べる職種です。電話の受付時間が決まっているので、残業が発生しにくいのが最大のメリット。座り仕事で体力的にも楽です。最近では在宅勤務OKのコールセンターも増えているので、保育園の送迎がある人にもピッタリ。研修がしっかりしているので、未経験からでも始めやすく、慢性的な人手不足で採用のハードルも低めです。

③医療事務・受付

病院やクリニックの受付・医療事務は、子育て中の女性が多い職場です。診療時間が決まっているので、残業が少なく予定が立てやすいのが特徴。小さなクリニックなら、午前だけ・午後だけという働き方も可能です。医療事務の資格があると有利ですが、無資格でもOKの求人もあります。子育て経験が活かせる小児科なら、さらに働きやすいでしょう。

④IT・Web業界（在宅勤務可）

IT・Web業界は、リモートワークが当たり前の業界です。WebデザイナーやWebエンジニア、Webライターなど、自宅で仕事ができる職種が豊富。フレックスタイム制を導入している企業も多く、保育園の送迎に合わせて働けます。未経験からでも、プログラミングスクールやオンライン講座で学んでから転職する人も増えています。将来性があり、年収も高めなのが魅力です。

⑤保育士

保育士は子育て経験がそのまま活きる仕事です。保育士資格が必要ですが、資格を持っている人なら、子育て中でも復帰しやすい職種。子育て中の保育士が多く、お互いに理解し合える職場環境が整っています。時短勤務や派遣保育士として働くこともでき、自分の子どもと同じ保育園で働ける場合もあります。

⑥人材派遣・人材紹介

人材派遣や人材紹介の企業は、多様な働き方を推進している業界です。自社で働き方改革を実践しているため、時短勤務やリモートワークなどの制度が充実しています。営業や接客の経験があれば、未経験でもチャレンジしやすい職種。求職者とのコミュニケーション能力が求められるので、子育てで培った共感力が活かせます。

⑦金融業界（銀行窓口・保険営業）

銀行の窓口や保険の営業は、子育て中の女性が多い職場です。営業時間がきっちり決まっているので、残業が少ないのが特徴。社内制度も整っており、産休・育休の取得率も高いです。特に保険営業は、自分のペースで働けるため、子育てとの両立がしやすい職種。歩合制で頑張った分だけ収入が増えるのも魅力です。

子育てと正社員を両立させる5つのポイント

正社員として働きながら、子育てと両立するにはどうすればいいのでしょうか？

①保育園・学童を確保する

正社員として働くなら、保育園の確保は絶対条件。認可保育園は待機児童が多い地域もあるので、早めに動きましょう。認可外保育園、企業主導型保育園、一時預かりなど、複数の選択肢を検討しておくことが大切です。小学生になったら学童保育も必要になります。保育園・学童の確保ができて初めて、正社員として安心して働けるんです。

②時短勤務制度を活用する

3歳未満の子どもがいる場合、短時間勤務制度が利用できます。1日6時間勤務に短縮できるので、保育園の送迎にも余裕が生まれます。正社員のまま時短勤務ができるので、給与や福利厚生はそのまま。最初は時短勤務で慣れてから、子どもが大きくなったらフルタイムに戻すという働き方もできます。

③夫婦で家事育児を分担する

正社員として働くなら、夫の協力は不可欠です。「ママが全部やるもの」という考えを捨て、夫婦で分担しましょう。朝の支度は夫、夕飯は妻、お風呂は夫、寝かしつけは妻など、役割を明確にすると楽になります。完璧を求めず、できる範囲でやることが長続きのコツです。

④職場の理解を得る

子どもの急な発熱で早退することもあります。上司や同僚に、自分の状況を正直に伝えましょう。最初から「子どもが小さいので、ご迷惑をおかけすることもあると思います」と伝えておけば、いざという時に理解を得やすくなります。日頃から信頼関係を築いておくことが大切です。

⑤完璧を求めない

仕事も家事も育児も完璧にしようとすると、必ず疲れます。「6割できればOK」くらいの気持ちで。週に2回は惣菜でいい、掃除は週末にまとめてでいい、洗濯物は畳まなくてもいい。手を抜けるところは抜きましょう。完璧を求めないことが、正社員として長く働き続けるコツです。

正社員の仕事を探すときのポイント

子育てしながら働きやすい正社員の仕事を見つけるには、どうすればいいのでしょうか？

「子育て中の社員が多い会社」を選ぶ

子育て中の社員が多い会社は、理解があります。面接時に「子育て中の社員はどのくらいいますか？」と聞いてみましょう。「うちは子育て中のママがたくさんいますよ」と答えてくれる会社なら安心です。逆に、そういう質問に難色を示す会社は、子育てとの両立が難しい可能性があります。

「時短勤務」「リモートワーク」制度を確認する

求人票に「時短勤務OK」「リモートワーク可」と書いてあるかチェックしましょう。制度があっても、実際に使われていないケースもあります。面接で「時短勤務の社員は何人いますか？」「リモートワークの頻度は？」と具体的に聞くことが大切です。

「残業の実態」を聞く

「残業なし」と書いてあっても、実際は毎日2時間残業というケースもあります。面接で「月平均の残業時間は？」と聞きましょう。「ほとんどありません」ではなく、「月5時間程度です」のように具体的な数字で答えてくれる会社なら信頼できます。

子育てしながら正社員で働くメリット・デメリット

最後に、正社員として働くメリットとデメリットを整理しましょう。

正社員のメリット

収入の安定、ボーナス、昇給、福利厚生の充実。これが正社員の最大のメリットです。パートと比べて月10万円以上収入が違います。年収で考えれば100万円以上の差。生涯年収なら数千万円の差になります。経済的な安定は、心の余裕にもつながります。また、社会保険完備、産休・育休の取得、退職金など、福利厚生も充実しています。

正社員のデメリット

時間的な制約、責任の重さ、両立の難しさ。これが正社員のデメリットです。パートと違い、勤務時間や日数の融通が利きにくいことがあります。急な残業や休日出勤を頼まれることも。また、任される仕事の責任も重くなります。子どもの発熱で急に休むと、周りに迷惑をかけてしまうというプレッシャーもあります。

子育てしながら働きやすい正社員の仕事。まとめ

子育てしながら正社員で働くことは、決して不可能ではありません。

正しい仕事選びと働き方を知れば、子育てと正社員の両立は可能です。

3人に1人の子育て中の母親が、正社員として働いています。あなたも、その一人になれます。

子育ても仕事も、あなたらしく楽しめる未来が待っています！